MC事業部 #119
愛されるメッセージ
2022.07.23#COLUMN
皆さんは最近書店で本を買っていますか?
ここ数年、「街の書店が消えている」と伝えるニュースや記事を目にすることも多く、私も実際に通っていた本屋が閉店してしまったということも…
そのたびに利用していた人からは閉店を惜しむ声や、昨今の活字離れ、ネット通販の隆盛を嘆く声が聞こえてきます。
そんな中ひとつ衝撃的なニュースとなったのが、神保町にある三省堂書店の一時閉店です。
「本の町」である神保町のシンボルともいえる老舗書店で、私も神保町に行くたびに必ず立ち寄る書店の一つです。品揃え豊富さはもちろん、色んな提案をしてくれる書店でここで多くの本と出合うことができました。
ビルの老朽化による建て替えのため、完全に閉店してしまうわけではないのですが、昨今の世情もあり、もの悲しい気持ちに…
ですが、神保町に訪れる多くの人が目にする三省堂書店のビル広告に掲げた看板が、SNSで話題になりました。それがこちらです。
しおりの形を思わせる看板には、「いったん、しおりを挟みます。」の文字が。
そして「神保町本店は、第二章へ。建て替えのため、一時閉店いたします。」と続きます。
同じデザインで実際のしおりも配布されました。
これを見た時はやっぱり粋だなー、となんだか嬉しくなってしまいました。
書店の廃業が相次ぐ現状で、「今生の別れではなく、飛躍のための休止であると伝えたい。」と今回の広告が生まれたそうです。
伝え方次第では、ネガティブになってしまうニュースも、そこで働く人たちが消費者に何を伝えたいか、それを消費者がどう受け止めるかを考え、ポジティブな表現にしたことで、見た人により一層愛されるメッセージになったのだと思います。
私も第二章に期待しつつ、また通える日を楽しみに待ちたいと思います!
赤福